乗馬は道具も高いなあ…。必要なのは分かるけど、一気には買えないよ。何から揃えていけば良いの?いつまでに必要なの?
そんな疑問にお答えします!
今回は、初心者の方が乗馬用品を揃える順番と、購入時期についてお話ししますね!
乗馬用品を揃える順序
結論、僕が思う順番は、ご覧の通りです。
- ヘルメット、ボディープロテクター
- 鞭
- ブーツ
- グローブ
- キュロット
それぞれ解説していきますね。
怖い話ですが、認識しておかなければいけないのは、「馬に乗れば、落馬の心配は必ずある」という事です。
あえてこのような言い方をしますが、趣味の乗馬で、私生活にも影響が出るくらいの怪我をしては、意味がありません。身を守る道具は、必ず必要になります。
これらは値が張るものもありますが、優先順位で言えば、初めて馬に乗る段階から持っている事をオススメします。
なお、基本的に、この2つは、どの施設でもレンタルする事が出来ます。特にボディープロテクターについては、直接汗を吸うものでもないため、最初のうちはレンタルでまかなうのもありだとは思います。
ヘルメット、ボディープロテクターをレンタルでまかなうとしたら、個人的に一番最初に必要だと思うのは鞭になります。
競馬のジョッキーさんの世界には、「鞭一本で世界を旅する」という言葉がありますが、逆に言えば、彼らほどのレベルでも、鞭は必要なんです。
というのも、僕たちは、馬にどうしても指示を聞いてもらえない時用に、人間でいう「抑止力」として鞭を持っている必要があります。
「自分より格上の馬だと知ってるのに、なんで鞭も持たずに乗るんだ」というのは、僕が競走馬に乗っていた時に言われた言葉です。叩くために持つのではなく、人間なんて大した事ないと思われないために持つのが鞭なんですね。
鞭を持ってもらいたいのは、馬の口に「調馬索」という長いヒモが付けられなくなった時からです。
それまでは、その調馬索を通して教える側が馬の統率をしていましたが、外れた瞬間から、コントロールは皆さんに移るわけです。
その時に、「上の人は何も出来ないな」と思われたら、その瞬間から馬は人を気にしなくなります。
改めて、叩くためではないというのを覚えておいてください。好き勝手されないため、ですよ。
脚扶助にしても、鐙を踏むにしても、履いていてしっくりくる靴の方が、違和感を生まずに馬に乗れます。
レンタルのものは、他の方も履いているため、どうしても汗の心配があったり、底が薄くなるのが早かったりします。また、誰でも履けるように入口が広く、足にフィットしません。
自分の靴の方が、自分の騎乗に集中できるのは事実です。
初心者のうちは「長靴」か、「ショートブーツ+チャップス」かはこだわらなくて大丈夫です。上達してから、考えましょう。
ショートブーツ+チャップスのメリットは、足首の自由が利く事。
長靴のメリットは、脚全体にフィットする事です。
将来的な事を考えれば、長靴の方が賢明です。というのも、馬術競技は、「本革の、編み上げのない長靴しか使えない」競技もあるからです。
なので、もし長靴を買うなら、紐などの装飾が無い物を選んでください。
ただ、長靴は、足の形とフィットして、初めて効果があるものです。
馬に乗れば、長靴でも足首は使いますし、形が合ってなければ「ショートブーツ+チャップス」の方が利便は良いです。
そう考えると、オーダーの物になり、高くて手が出ないというのが、簡単にオススメ出来ない原因ですね。
希望としては、正反動を覚えてる途中くらいには欲しいです。内方姿勢を作る際に、かかとだけでなくふくらはぎまで脚を使うので、その時には、足にフィットするブーツがあった方が良いと思います。
ブーツの選び方については、こちらの記事で解説しています。
乗馬ブーツの選び方を解説!判断基準とポイントを紹介!ブーツと順番を悩みましたが、どっちだったら、最悪でも耐えられる?と考えたら、グローブの方が優先順位が低いかなーと思います。
というのも、グローブは外しても乗れますからね。競馬のジョッキーも、ウエスタンの競技ライダーも、グローブはつけてません。
じゃあいらないのかというと、そんな事はありません。
手綱が滑らなくなるのは、とても大きなメリットです。
ただ、もし乗るのが冬場だったら、グローブは、ヘルメットとボディープロテクターの次に優先順位が高くなります。
というのも、寒さで指が固まったら、馬の操作が出来なくなるからです。
手綱の感覚が分からない、操作が出来ないという事は、馬の口がどうなっているか分からないという事です。
迷惑な指示をしていても、馬が不調を訴えていても分からないのです。結果、確実にトラブルが起きます。
値段も馬具の中では安価ですし、早めに揃えておきましょう。
僕が個人的にですが、一番優先順位が低いと考えてるのはキュロットです。
なお、こちらも「いらない」ではありませんよ。
キュロットは、縫い目が馬の体とこすれないように工夫がしてあったり、乗り手の体にフィットするように作られている、とても良いズボンです。
また、内股の部分に皮が縫い付けてあり、鞍から滑りにくくなる効果もあります。間違いなく、あった方が良いです。
ですが、初心者の場合は、そもそも随伴が分かりません。
随伴を覚えた上で滑るなら、キュロットを履く事で騎乗は良くなるかもしれませんが、そもそも随伴がメチャクチャでは、どんなに滑り止めがしっかりしていた所で、座ってられません。
そのため、「初心者が」、「どの順番で」、道具を揃えれば良いかという今回のテーマでは、最後かなーと僕は思います。
ただ、キュロットを買わないにしても、ジーパンや、ダボッとしたズボンで馬に乗る事はオススメしません。
生地の合わせ目が馬の体をこすったら痛いですし、ズボンの余裕が余計に足を滑らせていたら、馬にも迷惑です。
体にピッタリ合っていても、それでも格好悪くないのが、キュロットのデザインの特徴でもあります。
早めに用意できるのであれば、用意しておきましょう。
道具は必要なのか
今回のような内容を話すと必ず意見として出てくるのが、「馬に乗るのに道具なんて必要ない」という意見です。
正直、否定はしません。競馬のジョッキーさんは素手で乗ってますし、ジーンズで馬に乗ります。クラブによっては、ボディープロテクターやヘルメットもつけない所があります。
ですが、そう言うからには、必ず根拠があります。
うちのクラブの馬は安全と自信を持っている。あるいは、道具の効果が無くても乗れる。施設側も乗り手側も、そう思ってるからこそ、道具にこだわらず乗馬が出来ます。
初心者で、そのような根拠も提示できない状態で、安易に道具をいらないというのはあまりオススメしません。
費用がかかるから買えないというのはとてもよく分かりますが、必要ないではありません。
個人的には、道具は持っていて間違いないと思いますよ。
まとめ!
今回は、初心者の方が道具を揃える順番について解説をしました!
今回の内容は、あくまで僕個人の考えです。絶対ではないので、参考程度にしてください。
乗馬は、自分の全ての感覚を馬に向けた方が良いスポーツです。自分に合った道具を付ける事で、違和感なく馬に集中できるのなら、道具にお金をかける価値はあると思います。
だからといって、道具が無くても、馬とのコミュニケーションは楽しめます。実際、外国には、半そで短パンのまま鞍も付けてない馬に乗ってる映像もあります。
皆さんなりの馬の楽しみ方を見つけていって下さい。
馬はお金で人を見ませんし、道具を付けても、付けてなくても、乗る時間やコミュニケーションを楽しむ事は出来ますよ。
ご覧いただき、ありがとうございました!