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半減却を覚えよう!その1:半減却をする意味と、使う場面

半減却って言葉を聞いたけど、正直よく分からない…。ブレーキや停止とは違うの?どんな効果があるの?

そんな疑問にお答えします!

この半減却。けっこう簡単に使われる言葉ですが、乗馬で習う技術の中でも、特に重要なものなんですよね。

今回は、半減却自体の説明と、使う場面について解説しますね!

実際のやり方については、その2以降で解説していきます!

MEMO
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半減却とは?

半減却とは、「拳や騎座を控えつつ、推進の指示をする事で、馬のバランスを起こしながら、パワーを溜める方法」です。

簡単に言うなら、「負担をかけつつアクセルを踏む事で、ゆっくりのまま馬のパワーを上げる方法」ですね。

例えば駈歩の常歩発進って、駈歩を出せるレベルまでパワーは上げなきゃいけません。

でも、速歩にはなってほしくないわけです。「常歩発進」ですからね。

そんな時、馬には「ゆっくりだよ」と指示しつつ、同時にパワーも上げる必要があります。

そこで使うのが半減却になります。

半減却を使う事で、歩幅を詰めたまま、馬にパワーを踏ん張ってもらう事が出来ます。

早ければ、「速歩で歩度を詰める」から。将来的には、国際競技レベルでも使う、重要な技術の1つです。

半減却が必要な理由

普通に考えれば、こんな事をする意味が分かりません。

アクセルとブレーキを同時に使えば、指示は不明確になります。馬に乗る上で、矛盾した指示をするなと言われた人もいるでしょう。

では、どうして半減却を使うのでしょうか?

それは、「半減却を使わないと、馬はパワーを溜められないから」です。

詳しくはこちらの記事で解説していますが、実は馬は、基本的に前のめりの重心になってます。自分の首の長さや、頭の重さを利用し、坂道を転がり落ちるように、前に進んでいるんですね。

乗馬における、重心とバランスの確認方法(前後編)

この、前重心の状態をキープしたまま、脚を使っても、馬はどんどん加速するだけで、パワーを溜めようとはしません。下り坂を転がってるおむすびを、後ろから押しても、スピードが上がるだけですよね。

頭が下がった状態で駈歩発進をすると、駈歩ではなく、速い速歩になるのも、これが理由です。

だからといって、パワーを溜めようと手綱を引くと、馬にとってはブレーキの指示になります。

バランスが起きて、上り坂のようなバランスになれば、それ以上にパワーが無いと登れませんからね。

そこで出てくるのが、半減却です。

手綱を引いて上り坂のようなバランスにしつつ、脚や騎座でパワーを送る事で、馬のサポートをするんです。

本来なら、首を起こせば窮屈な体勢になるけど、それでも動いてられるように、脚や騎座でパワーを送る。

そうする事で馬は、踏ん張った状態で動けるようになります。そして、上り坂を登れるようになるんです。

半減却を使う場面

半減却を使う場面は、主に3つです。

  • 馬のバランスを整えたい時
  • これからパワーを踏ん張らせたい時
  • パワーを維持したまま、ゆっくりにしたい時

それぞれ解説していきましょう。

馬のバランスを整えたい時

先程も言った通り、馬は通常、首の長さや、頭の重さに流されるように進んでいます。

そのため、こちらから姿勢を起こす工夫をしてあげないと、わざわざ足を踏ん張った動きをしようとしません。

例えば、「停止の指示をしたのに数歩は止まらない」だったり、「隅角通過で内側に入られる」は、馬の体重が脚の方に戻ってないから起きるトラブルです。

このような時に、半減却をしておけば、馬自体のバランスを整える事が出来ます。

これからパワーを踏ん張らせたい時

また、「速歩よーい」、「駈歩よーい」など、馬をスタンバイさせる時にも、半減却は使えます。

例えば速歩発進って、それまで0だったパワーを、進めの号令でいきなり100にするわけではありませんよね。事前に多少の準備はするでしょう。

よーいの段階で、発進できるようにしておいて、進めまで我慢させる。

これも、既に溜まってるパワーを「待っててね」と受け止めてるわけですよね。言ってみれば、半減却の1つです。

パワーを維持したまま、ゆっくりにしたい時

例えば、速歩の歩度を詰めるとします。

ですがこの時、ただ手綱を引っ張るだけではブレーキになってしまい、馬は止まってしまいます。

求めているのは、「速歩を継続したままペースを下げる事」ですよね。

また、もしそのまま駈歩発進をするのであれば、歩度を詰めたからって、パワーを落としたくもないはずです。

そんな時に有効なのが半減却です。

半減却を使い、馬の姿勢を起こしながら推進をする事で、速度をゆっくりにしつつも馬に踏ん張ってもらえます。

馬場の高等技術、ピアッフェなどは、この技術の応用ですね。速度を0にしつつ、速歩のパワーを維持してもらうと、こんな事が出来るようになりますよ。

馬場馬術競技金メダリスト イギリス代表 Charlotte Dujardin 氏

まとめ!

今回は、半減却を覚えようシリーズの第1弾として、半減却の説明と、使う場面について解説しました!

次回以降は、実際のやり方について解説していきます。興味があれば、ご覧ください。

詳しくは後々の回で解説しますが、馬にとって、筋肉を踏ん張り続けるのは、とても苦しい作業です。

パワーを出し続けてというのは、人間で言えば、ダンベルを持ち上げ続けてと言ってるのと同じですからね。

そのため、半減却についても、丁寧なアプローチをしなければ、指示を拒否されるだけではなく、馬の怒りを招く可能性があります。

「半減却という魔法」ではなく、「馬に頑張ってもらう方法」だという事を、忘れないで下さいね。ちゃんと馬の様子を見て、行いましょう。

ご覧いただき、ありがとうございました!

その2はこちら!

半減却を覚えよう!その2:前のめりにさせずに馬を動かす

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