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半減却を覚えよう!その2:前のめりにさせずに馬を動かす

半減却ってどうやるの?ただブレーキをするだけじゃないんでしょ?加減もやり方も分からないや…。

そんな悩みにお答えします!

前回は、半減却をする意味と、使う場面について解説しました。

半減却を覚えよう!その1:半減却をする意味と、使う場面

今回は、半減却の初歩になる、「前のめりにさせずに馬を動かす方法」について解説しますね!

MEMO
記事の最後には、同じ内容を解説した動画もあります!youtubeでは、1日1つ、馬の知識を届けてるので、興味がある方は、チャンネル登録をしていただければ幸いです!

半減却の段階

さて、半減却には、3つの段階があります。

  1. 前のめりにさせずに動かす
  2. 馬に踏ん張ってもらう
  3. 馬のアシストをする

今回お話しするのは1番目の、「前のめりにさせずに動かす」です。

前のめりのまま走ると、パワーが溜まらないという話は、前回させていただいたと思います。それを防ぐためですね。

具体的なやり方

前のめりにさせないだけなら、初心者の方でも出来る事です。

こちらの記事で話したような、首を下げる馬への対応と、ほとんど同じですからね。

馬が首を振る、下げる理由と、その対処法について解説!

ただ、そこにプラスで、「馬を動かす」を加えると、微妙に注意する事が増えます。今回は4つですね。

  1. 脚を使って推進を作る
  2. 馬が止まり切らない程度に手綱を引く
  3. ペースが落ちる前に脚を使う
  4. 「上」を選択してもらう

解説していきましょう。

1.脚を使って推進を作る

まずは脚から。ちょっとした事ですが、これはけっこう大事な事です。

というのも、もし馬のエネルギーが無かったとしたら、手綱を引いた途端に停止・後退をしてしまうからです。

逆に言えば、手綱を引いた瞬間に止まってしまう馬は、半減却以前に、エネルギーを出すところから始めないといけません。

バランスを起こすために、手綱を引いても大丈夫なよう準備をしておきましょう。

2.馬が止まり切らない程度に手綱を引く

脚を使って馬の推進が生まれたら、手綱を引いて負担を作りましょう。

「手綱を引く」というよりは、「拳を控える」だったり、「馬の口に徐々に違和感を与える」の方が、言葉としては適切かもしれません。

「馬が止まり切らない程度」というのが、大事です。感覚としては、車のポンピングブレーキだったり、自転車のブレーキを想像すると分かりやすいかもしれません。

どちらも、急ブレーキをして一瞬で止めようとはしませんよね。ブレーキを数回に分けるか、弱いままかけ続けると思います。

「馬を止める」が目的ではありません。人間に意識が向けば、この段階では成功です。

20のパワーに対して、10ブレーキのようなイメージです。

ちなみに、この段階で首を起こしたまま動いてくれるようになれば、以降のプロセスを踏む事無く完成ですよ。

3.ペースが落ちる前に脚を使う

手綱を引かれたら、もちろん馬はブレーキと判断します。

ですが、僕たちが求めてるのは、「馬を止める」ではなく、「首を起こす」です。

そこで、馬のペースが落ちる前に、脚を使って、再度、馬に動いてもらいましょう。

「確かに手綱は曳いてるけど、この指示はブレーキじゃないんだよね」と、馬に教えてあげてください。

この時、手綱を引くのも、脚を使うのも、必ず丁寧に行って下さい。

馬としては、手綱を引かれたらブレーキをするのは正しいわけです。半減却の時に限り、そうじゃないと言ってるのは、人間の都合なんですね。

この作業を強引に行うと、「お前が訳わからない事を言ってんじゃないか」と馬は怒ります。

矛盾した事を言ってるのは人間側だという事を忘れないで下さい。

なお、ここで脚を使ってもペースが上がらなければ、口への負担が強すぎます。

逆に、馬のペースが落ちなければ、一度半減却の作業は止めて、純粋にブレーキをしましょう。

4.「上」を選択してもらう

手綱を引かれたまま脚を使われた上で、それでも「ブレーキではないんだな」と馬が理解したとしましょう。

すると、「じゃあ何が正解なんだろう?」と、馬は行動を模索し始めます。

左右の手綱と脚がジッとしてるから、曲がれではない。止まろうとしたら蹴られたから、止まれでもない。でも、前でもないんでしょ?

そうなると、馬は「上」か「下」かの方向を選ぶんですね。

「下」を選んだ場合は、ハミにもたれかかるようになります。

将来的には、これも必要なんですが、今回求めているのは「上」です。

そのため、下に頭が下がったら、「そうじゃないよ」と、一瞬手綱を引いて、首を起こしてあげましょう。

そうして首が起きたら。あるいは最初から上を選択していたら、一度手綱を楽にします。「はい、それが正解でした」と馬に教えてあげましょう。

ただ、ダランと頭を下げていた馬が、1度に90度起きるわけではありません。

数回に分け、細かく姿勢を作っていって下さいね。

行う際の注意点

なお、今回のように、馬のパワーを溜める作業には、1つだけ注意点があります。

それは、馬がそれを拒否する場合があるという事です。

先程から言っている通り、半減却や収縮などの動作は、馬からしたら矛盾した指示になります。

また、そもそもパワーを溜めるという行為が、馬からしたら、楽にさせてもらえない行為なんです。

そのため、馬によっては、溜めようとした瞬間に、首や体をひねって反抗する場合があります。

このような場合は、無理に「溜める」のを続けるのはオススメしません。前に進め、減速、停止など、簡単な指示の範囲内で、騎乗を進めましょう。

なお、脚と拳、騎座の繊細な加減を覚え、デリケートなアプローチが出来るようになれば、このような馬でも溜める事は出来ます。

将来的にも出来ないというわけではないので、レベルを上げてチャレンジしてみてくださいね。

まとめ!

今回は、半減却を覚えようの第2弾として、前のめりにさせずに馬を動かす方法についてお話ししました!

収縮まではいきませんが、これも、半減却の1つです。苦しい体勢で、動き続けてもらうわけですからね。

ただ、今回の内容は、「半減却とは知らずに既にやっていた」という方も多いのではないかと思います。

それを、理屈立てて説明すると、これまでのような話になるんですね。

そう考えると、自分が無意識にやってる事を細分化するのが、どれだけ難しいかが分かります。

今回の内容も、「手綱を使って首を起こしたまま歩かせる」と言ってしまえば一言ですし、実際に動作としては0,5秒くらいですからね。

だからこそ、自分の騎乗や馬の状態に集中する時間が必要です。

1回1回の、馬に乗ってる時間を大事にしてくださいね。

また、頭で分からない部分があれば、いつでも教えて下さいね。

ご覧いただき、ありがとうございました!

その3はこちら!

半減却を覚えよう!その3:ハミと拳で推進を受け止める

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