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駈歩を覚えよう!その5:継続と、馬のパワーの確認方法

駈歩の発進は出来るようになったんだけど、継続してもらえない…。乗り方が違うのかな?合図が足りないのかな?

そんな疑問にお答えします!

今回は、駈歩が止まる理由と、継続について解説します!

また、この記事は、前回までを踏まえた内容になっています。まだ見てない方は、お手数ですが、ご覧になっていただければ幸いです。

駈歩を覚えよう!その1:駈歩の習得の流れを知ろう 駈歩を覚えよう!その2:駈歩中の、馬の動きの理解 駈歩を覚えよう!その3:求める馬の形と、駈歩発進の扶助 駈歩を覚えよう!その4:乗り手の随伴と姿勢
MEMO
記事の最後には、同じ内容を解説した動画もあります!youtubeでは、1日1つ、馬の知識を届けてるので、興味がある方は、チャンネル登録をしていただければ幸いです!

駈歩が止まってしまう理由

さて、駈歩が止まってしまう理由ですが、とりあげる気になれば、たくさんの原因があります。

腕が上がってしまうから。お尻が跳ねているから。脚が弱いから。それらの原因を一つ一つ解説していくと、とてもキリがありません。

そこで今回は、大きく3つにその原因をまとめました。

  • 馬の動きのサイクルが崩れたから
  • 前への気持ち以上に、負荷が強くなったから
  • 溜めたパワーが無くなってきたから

1つずつ、解説していきましょう。

馬の動きのサイクルが崩れたから

改めて、駈歩は、斜めの回転運動を行う歩様です。

外側の後ろから、内側の前脚に体重移動を繰り返す。体を持ち上げて前に進む時間と、着地して溜める時間を繰り返す。この流れが続く事で、初めて駈歩は成立します。

ところが、走る事だけに意識が向き、馬や乗り手の体勢が崩れると、同時にこのサイクルも崩れてしまいます。

体が内側に傾きすぎた。首が前に伸びすぎた。後ろへの溜めの意識が無くなった。これらが原因で、回転運動が止まり、駈歩が続かなくなります。

大事なのは、駈歩は、「全身で、同じ形のサイクルを繰り返す動き」だという事です。

例えば速歩は、足の回転だけでも出来る歩様なので、あまり馬の形にこだわる必要はありません。首を下げていても、足を上げずに擦り足をしていても、速歩は速歩です。

ですが駈歩は、首を上げないと、前脚が軽くなりませんし、後ろ脚を踏ん張らないと、体が持ち上がりません。「発進が出来たから、後は流れに任せる」ではなく、継続的に、馬の形を意識する必要があります。

乗馬の駈歩は、速歩でも出せるスピードを、乗り手の都合で駈歩にしているものです。僕たちがサポートを続けなければ、馬は駈歩をする必要はありません。

幸い、発進の回(その3)と随伴の回(その4)で、求める馬の形や、人の動きはお伝えしています。やる事は変わらないので、落ち着いて一つ一つを作っていきましょう。

前への気持ち以上に、負荷が強くなったから

これはすぐに分かりますね。馬は行こうとしているのに対し、乗り手がそれ以上に負担を強くしている状態です。

例えば、怖いから手綱を握ってしまう。腕が上がってバランスが後ろに崩れる。お尻が弾んでしまうなどが原因になります。

これらの原因って、乗り手の方もやりたくてやっているわけではありません。ですが、この状態を放置したまま、継続をしようとしても、馬へのアシスト以上に負荷がかかれば、馬は止まってしまいます。

まずは、楽に馬に乗ってられる状態を目指しましょう。教わる人に継続を任せ、余裕を持って乗れるように随伴を覚えていって下さい。

溜めたパワーが無くなってきたから

駈歩発進がうまくいったという事は、発進をさせた時点では、パワーを溜める事が出来ていたはずです。

ところが、駈歩というパワーの解放を続けるうちに、馬のパワーが抜けていっちゃうんですね。

パワーを100溜めました。一回のジャンプに10のパワーを使いました。そうすると、10回ジャンプをしたら、パワーは無くなってしまうわけです。

なので僕たちは、駈歩の動きに付いていきながら、パワーの補充を同時に行う必要があるんですね。

随伴の腰の動きや、発進後の脚合図が、この補充になります。

鐙を踏んで重心を落とし、馬のバネを作る。脚を使って、下から馬を持ち上げる。腰の引き上げと同時に馬体を起こし、跳ぶアシストをする。これらのサポートで、馬のパワーを溜め続ける事が可能です。

駈歩の継続を覚える順序を、発進と随伴を覚えた後にしたのは、これが理由です。難しいですが、駈歩を覚える最後の段階です。頑張りましょう!

馬のパワーを補充する対策

さて、ここまでの話で分かったかもしれませんが、駈歩の継続のカギは、発進と随伴でやってきた事を、馬の状態を見ながら総合的に行えるかです。

なので、継続だから、特別な脚を使う、新しい体の使い方をする。というわけではありません。

ですが、継続では、馬のパワーを補充し続けるという、新しい言葉が出てきました。

そこでここからは、どうしたら馬のパワーが減らないか。何を基準に、馬のパワーを判断するのかについて解説をしていきます。

対策は全部で4つです。

  • 基本の姿勢、動きを守る
  • 発進した時の状態を覚える
  • 馬のやる気を確認する
  • 推進は一歩ごとに高める

1つ1つは簡単なので、自分の技術にしてしまいましょう。

基本の姿勢、動きを守る

基本的な事ですが、もっとも大事な事です。

手綱が長く、馬も人もグラグラしている。足が上がってお尻が浮く。そうしたちょっとした事が、バランスが崩れたり、馬に付いていけなかったりする原因になります。

せっかく、馬という湯舟にパワーを溜めたわけです。小さい穴はなるべく無くし、パワーの漏れだしを防ぎましょう。

発進した時の状態を覚える

発進が出来ているという事は、発進をする段階では、パワーの溜まり具合や、馬の姿勢は整っていたわけです。

極端な話、一歩ごとに発進した時と同じ状態に馬を戻す事が出来たら、一歩の駈歩を無限に続けることが出来ます。

馬の首の起き具合、歩く歩幅、手綱の手応え。これら全てを覚え、自分の基準にしてしまいましょう。

上手な方は、この馬は、これくらいの手綱の手応えと前進気勢で、これくらい体を起こせば発進できるというのを、感覚で理解しています。

大事なのは、自分の形だけでなく、馬にも目を向ける事ですよ。

馬のやる気を確認する

やる気がある馬は、ジャンプをして減ったパワー分、自分から踏ん張って、パワーを補充してくれます。走り続ける馬は、このようなタイプの馬が多いです。

一方で、走りたくない馬は、パワーを使っても、その分の補充をしてくれません。結果的に、馬の「だるい」という気持ちまで、全て人間側がサポートをする事になります。これには、とても労力がいります。

確かに駈歩は、体を使う動きですが、競馬のように激しい運動をするわけでもなければ、1回の駈歩で走る時間も、長くて5分くらいだと思います。

もちろん、サポートをしてあげた上で、走りたくない気持ちも分かるんだけどねと、馬にも協力してもらいましょう。

やる気の確認方法については、こちらの記事をご覧ください。

脚扶助の加減がわかる!馬のパワーの確認方法教えます!

推進は一歩ごとに高める

継続で、特に重要なのが、この項目です。

スピードが落ちそうになった時に蹴飛ばす、鞭を入れるという指導をする方もいますが、個人的には、その教え方は好きではありません。

例えば、皆さんが飛行機のパイロットだとして、落ちそうになったから機首を上げてアクセル!という運転をするでしょうか?

常に、一定の状態に保ちますよね。それは、馬においても同じだと思います。

パワーが落ちてから、なんとかしようとして既に馬は歩様を落とす準備をしています。頭が下がり、体も持ち上がらなくなり、ステップも小さなものになります。

それを、無理やり動かすために、手綱を引っ張たり、鞭を使ったりしたら、それこそショックを与える指示になり、急停止や暴走に繋がります。厳しい言い方になりますが、パワーが落ちる前に対処できなかった自分が悪いんです。

基本的な脚合図と、随伴をしっかり行えていれば、一歩ごとに馬のアシストは出来ます。加速の流れに流されず、落ち着いて対応出来るようになりましょう。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

目指せ、止まらない駈歩!継続中の脚扶助について!

まとめ

今回は、駈歩の継続について解説していきました!

以上で、駈歩を覚えようシリーズを終えたいと思います。全5回、お付き合いいただき、ありがとうございました!

改めて、駈歩は、覚える順序が大事になる項目です。

他の補足的な内容も、別の記事で解説をします。1つ1つの内容を自分のものにして、キレイな駈歩が出来るようになりましょう。

駈歩が特に難しい理由に、「馬の事をサポートしなければいけない」があります。

速歩までの、足だけ動かしていれば出来る歩様と違い、駈歩以降は、馬も体全体を使う必要が出てきます。

そのため、乗り手は初めて、自分以外の事を同時に考える必要が出てきます。

「自分は完璧だから」では、駈歩は出来ないんですね。だからこそ難しいんです。

駈歩が終わると、乗馬で習う3種の歩様を全て覚えたという事になります。

それは、「馬がどんな動きをしても、乗っている事は出来る」という事になります。

ここから、乗馬という「ただ乗っていられる」という段階から、馬術という「馬に動いてもらう」という段階になります。駈歩を覚える事は、そのスタートでもあるんです。

このシリーズ内では何回か出てきた言葉ですが、表面的な技術ではなく、馬の動きに集中しましょう。それが、コミュニケーションや、馬に動いてもらう秘訣になります。

まだまだ馬の魅力と可能性は沢山あります。たくさんお伝えしていきますので、一緒に楽しんでいきましょう!

ご覧いただき、ありがとうございました!

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