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半減却を覚えよう!その4:騎座を使った半減却

馬を受け止める事は出来たけど、そのうち腕力も限界にならない?馬もハミを痛がってそうだし、このままで良いのかな?

そんな疑問にお答えします!

第1弾では半減却の意味、第2弾では前のめりの防ぎ方、第3弾では馬の受け止め方をお話ししました。

半減却を覚えよう!その1:半減却をする意味と、使う場面 半減却を覚えよう!その2:前のめりにさせずに馬を動かす 半減却を覚えよう!その3:ハミと拳で推進を受け止める

今回は、騎座を使った半減却についてお話ししますね!

MEMO
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ハミだけに頼る限界

さて、前回は、頭を上げてパワーを溜めると、馬の背骨が痛む事から、頭を下げた状態で馬を受け止める方法を解説しました。

通常の三種歩様までは、この方法で通用すると思います。趣味で乗馬を楽しむ分には、ここまで覚えれば問題ないでしょう。

ですが、レッスンによっては、それ以上のレベルを求められる場合があります。本当にゆっくりとした駈歩や、躍動感のある動きが必要になる時ですね。

ここまで来ると、ハミだけで馬を支えるのは、少々困難です。

理由は、それだけのパワーをハミだけで受け止めると、馬の口が壊れるからです。

半減却は、馬に100のパワーを出してもらいつつ、90を受け止めて、10にする方法です。

ところが、どんなに人間が受け止めると言ったところで、結局は、「手綱を引く」なんですよね。我慢してる分だけ、実は馬の口に負担がかかってます。

100を10にしてるなら90。150を10にしてるなら140のパワーが、馬の口にかかってるわけですね。

馬の首は太いので、もしかしたらそれでも耐えられるかもしれません。ですが、口の中の敏感さは、馬だろうが人だろうが変わりません。

ある程度以上まで負担がかかると、受け止めるには限界が来ます。

その結果として、ブレーキが壊れるか、口が痛くて暴れるか、受け止めきれなかった分、後ろに下がっていくかをします。

騎座での半減却

そこで有効になってくるのが、騎座での半減却です。

簡単に言うと、馬体にくっつけた下半身でもパワーを受け止める事で、口だけにかかっていた負担を、馬体の方にも分ける方法です。

こうする事で、ハミという一点だけにかかっていた負担が、騎座全体に分散され、馬への負担が柔らかくなります。

結果として馬は、ハミだけの時より、楽にパワーを溜める事ができます。

人間としても、腕だけで100を支えていたのを、腕40、腰30、太もも30に分けたら、楽になりますよね。

また、ハミだけで100だったのが、ハミ100、腰100、太もも100になれば、300のパワーを受け止める事も可能になるんです。

馬場馬術で使う馬場鞍が、足を伸ばす形になっているのも、騎座での半減却をしやすくするためです。

足をたたむのではなく伸ばす事で、直接馬体にくっついてる面を増やし、受け止める面積を増やす為ですね。

こうして、馬のフルスロットルを受け止めるからこそ、馬場の高度な技術が使えるようになるんです。

馬場馬術競技金メダリスト オランダ代表 Edward Gal 氏

具体的なやり方

さて、ここからは、具体的なやり方について解説していきます。

  1. 脚全体を、馬の前脚付近に添える
  2. 馬が飛び出すタイミングで、全身をその場に残す

一つだけ先に言っておきたいのは、騎座での半減却は、前回までの内容に、プラスアルファをするものだという事です。

拳で馬を一切受け止めず、脚だけでパワーを溜めるのは、出来ない事はないかもしれませんが、現実的ではありません。

改めて、上半身は前回の内容をしてるものとして、解説をしていきますね。

1.脚全体を、馬の前脚付近に添える

馬場鞍なら、ニーパッドに太ももを付け、そのまま真っ直ぐ下ろしてくれれば構いません。

ただ、総合鞍や障害鞍の場合、膝から下は、後ろに巻き込むのは止めておきましょう。

理由は、この後圧迫をする時、足が後ろにあると推進合図に変わってしまうからです。

後ろから前に進む力を受け止める意味でも、脚は前脚に近づけておきましょう。

なお、馬のパワーが足りなくなってきた時は、一度後ろに戻して、推進指示をしてください。

2.馬が飛び出すタイミングで、全身をその場に残す

その場に残すと言われても分かりにくいと思いますが、要は、ワンテンポ遅れて随伴するイメージです。「馬の動きについてはいくんだけど、ちょっと体が重い」のようなイメージですね。

馬が10cm突き上げてくるとしたら、1cm分だけ我慢して、9cmにする感覚です。前回も、馬が止まりきらない程度と言いましたが、騎座の場合でも、馬を「止める」ではない事に、注意してください。

大事なのは、「全身」という事です。腕、肩、背中、腰、伸ばした足など、体全体で馬のエネルギーを受けて下さい。

なお、「太もも」は、挟む=圧迫と思っていた方も多いと思います。

ですが、足全体で持ち上げる下からの合図ではなく、腰と太ももで重りになるという上から下への圧力になれば、推進合図にはなりません。

ただ、ふくらはぎの筋肉より下が馬体に付いてしまうと、推進合図になってしまいます。挟むのはブーツの上部までにしておいてくださいね。

これを、馬の一歩ごとに行えれば、騎座での半減却の完成です。

まとめ!

今回は、騎座を使った半減却について、解説しました!

指導員によっては、比較的初期から「脚でブレーキ」と要求してくる方も居ますが、ここまで進んで、ようやく出来るものなんですね。

ポイントは、踏ん張りっぱなしにならないという事です。拳でのブレーキも、馬がスピードを上げたその時だけ抑えて、後は楽にしますよね。

やる事は、それを体全体にするだけです。求めた状態になったら、それ以上に負荷をかけないようにしましょう。

加減を覚えなければ、足も使ってる分、強力に馬を止めてしまうのが、騎座での半減却です。

馬に邪魔と思われないように、弱いところから行ってくださいね。

ご覧いただき、ありがとうございました!

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