軽速歩も正反動も、それぞれは出来てると思うんだけど、連続で切り替えるとなると難しい…。なんでだろう?
そんな疑問にお答えします!
軽速歩から正反動、正反動から軽速歩を、交互に入れ替えるって、なかなか難しいんですよ。片方ずつやるのは出来ても、交互となると、途端に上手くいかなくなります。どうしてなんでしょうね?
今回は、軽速歩と正反動の切り替えが難しい理由について、解説したいと思います!
軽速歩と正反動の切り替えが難しい理由
結論、軽速歩と正反動の切り替えが難しいのは、タイトルにも書いてある通り、「使う筋肉が違うから」です。(解説動画00:41秒)
軽速歩は、腰を上げる際に、膝から上をスライドさせるように体重移動をします。なので、体重や姿勢を支えるのは、膝から下の筋肉になります。
一方、正反動は、体が弾んでいかないようにするため、鞍からはがれないようにする必要があります。そのため、お尻から膝の上を、随伴などで鞍に固定しなければいけません。
このように、軽速歩と正反動では、膝を境目に、真逆の筋肉を使う事になります。
皆さん、頭では分かってるんですよ。ですが、困った事に、切り替えと同時に使わない筋肉を0に出来ないんですね。
正反動から軽速歩は、馬の突き上げの助けを借りて体を持ち上げれば良いので、比較的簡単に実行できます。
ただ、軽速歩から正反動に切り替えるのは、本当に難しいです。それまで踏ん張っていた膝下の筋肉を瞬時に0にして、座ってから次の立つまでの間に、腰を鞍にはめ込んで随伴に入る必要がありますからね。
偉そうにしていますが、僕も苦手分野の1つです。
切り替えで注意するポイント
では、どうすれば、スムーズに切り替えが出来るようになるのでしょうか?
結論は、「瞬時に脱力できるようになる」なんですが、それが出来ないから、皆さん苦労してるわけです。
今回は、軽速歩と正反動の切り替えの際、注意するポイントを、4つお話ししていこうと思います。
- 別々に、先に覚える
- 馬のスピードをコントロール出来るようになる
- 立ちすぎない
- 上半身の傾きを整える
解説していきましょう。
まずは、軽速歩と正反動を、別々に分けてしっかり覚えましょう。
特に、正反動は、膝下の力を抜いても乗れるようにしておかないと、軽速歩からの入れ替えは不可能に近いです。
まだ両方とも自信がないうちから、一緒に混ぜて行うのは、止めた方が良いでしょう。
スピードが速くなればなるほど、馬の体は躍動します。高速回転している馬の背中に、瞬時に正反動の随伴を合わせるのは、なかなか高度な技術です。
馬の背中の動きや、随伴のタイミングを瞬時につかめるようになるまでは、正反動に切り替える前に、馬の走るペースを落としましょう。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
馬のスピードをコントロール!歩度の詰め伸ばしについて!これから使う筋肉を切り替えるのに、直前まで大きく膝下を使っていたら、力を抜くのは難しいです。
なるべく小さく立つ座るをしつつ、座る位置と、膝上の鞍への納まりを確認していきましょう。
軽速歩と正反動の切り替えの一番の妨げになっているのが、上半身の角度です。
軽速歩の時は、腰を持ち上げやすくするため、垂直から前傾に。正反動の時は、腰を鞍に密着させるため、水平から少し後ろに上半身をずらします。意外と、これを意識せず、座りだけ変えようとする方がいます。
骨盤の向きが違っていたら、軽速歩も正反動も成立しません。
リズムが早い中で行うのは難しいですが、しっかりと腰を落ち着けた状態で、上半身と座り方も整えていきましょう。
まとめ!
今回は、軽速歩と正反動の入れ替えに付いて解説をしました!
聞いていて思った方もいるかもしれませんが、「なんだ、そんな事か」というようなアドバイスしか言ってないんですよ。
ですが、本当にこれだけなんです。軽速歩と正反動のやり方をそれぞれ覚えていれば、あとは意識的に使う筋肉を分けるだけなんですね。
体が跳ねる事には、不安も出てきます。そんな中で、理屈も分からず慣れろというのは、なかなか苦労するものです。
乗馬の中で、一番意図的に使う筋肉を切り替えなきゃいけない場面です。慌てずに、何回もチャレンジして身に着けていきましょう。
ご覧いただき、ありがとうございました!