
馬が地面でゴロゴロしてるのを見たよ!何のためにやるの?乗ってる時にやられたらどうしよう…。
そんな疑問にお答えします!
今回は馬のストレス解消法、砂浴びについて解説していきます!
砂浴びとは
馬が放牧中に行う行動の一つに、砂浴びというものがあります。
ゆっくりその場に座り込んだ後、思い切り地面に転がって、砂や泥を体にまぶす行為です。
基本的にフカフカサラサラな、感触の良い足元を選んで行う事が多いですが、気にしない馬は水たまりにも寝転がりに行く事があります。
芦毛の馬に寝転がられた時は、まあ洗いがいがありますよ。
砂浴びをする理由
砂浴びをする理由ですが、体につく寄生虫を落とす行動と、一応言われています。
ただ、自分じゃ掻けないかゆい部分をこすりつけたり、汗に砂をまぶしてサラサラにさせたりする目的もあると思います。集中ではなく、リラックスしたい時にやる事が多いですね。
放牧された事で解放感が生まれ、全身で自由を感じたいんだと思います。原っぱで大の字になって寝転がるのと、やってることはあまり変わりありません。
ただやっかいなのが、この砂浴びは、人が乗っている時でもやろうとする馬がいるという事です。
リラックスしたいという気持ちはとてもよく分かりますし悪い事ではないのですが、現実問題として、寝転がった馬の体に巻き込まれたら、僕たちはただじゃすみません。自分の鞍などをつけていたら、体重によるプレスと泥まみれのコンボが待っています。
なので僕たちは騎乗している時、馬に砂浴びをさせないように気を付ける必要があります。
騎乗中の対策

では、具体的に何をすれば対策になるのでしょうか?
答えは、馬のスイッチを切らない事です。
集中力が切れて何もかもが面倒になった馬が、一度全部を放棄して行うのが砂浴びになります。なので僕たちは、何かしらの指示を与え続け、人間のターンを保ち続けないといけません。
具体的な方法
具体的方法としては3つです。
- 頭を起こす
- 馬を止めない
- 「その場にいる」という行動をし続けてもらう
ただレッスンの展開によってはどれも難しいので、無理せず周りの方の助けを借りて下さい。
また、砂浴びを我慢させた馬は、騎乗が終わった後に時間をとってリフレッシュさせてくださいね。
馬は砂浴びをする前、基本的に足元の地面を確認しに行きます。
体に砂や泥をこすりつける事に意味があるので、例えばアスファルトなどでは砂浴びはしません。ある程度土の質が合って、出来るなら柔らかい場所を好みます。
そんな確認作業をさせず重心を起こしておく事で、座り込むのを防ぐ事が出来ます。
ただ、馬の頭から「砂浴びしたい~」という気持ちが消えるわけではないので、あくまで応急処置ですね。
ほとんどの馬は、自分の体重を支えるために、止まって安定した状態から座り込みに行きます。
なので、歩き続けてもらって脚を踏ん張る体勢を作らせない事で、その場での座り込みを防ぐ事が出来ます。
ただこちらも、頭から「砂浴びしたい」という欲求を消せない応急処置になります。
過去に僕が見てきた馬の中には、とにかく砂浴びがしたいからと、地面の確認も停止もせずに歩いてる状態から間髪入れずに寝転がった馬もいました。
では、砂浴びを防ぐ方法はないのでしょうか?
待機しているから動けない時は、どうにも出来ないのでしょうか?
結論だけ言うと、方法があるにはあります。
騎乗中の対策3つ目は、「その場にいる」という行動をし続けてもらうです。
歩いてる時間や止まってる時間を「休憩時間」にせず、その場で動き続けてもらう事で、馬のスイッチを切らないという方法です。
車でいう、ブレーキをかけたままアクセルをふかしたり、前に進んだ瞬間にギアをバックにしたりする操作になります。
こうしておくことで、馬のエンジンを切らないようにしたまま、その場に留めておく事が可能になります。
ただこの技術は、とても初心者の方には出来ないと思います。
アクセルとブレーキの加減、指示の判断など、全身と感覚をフルで使わなければならず、むやみに行えば馬の混乱と怒りを招くだけです。
詳しいやり方は、こちらの記事で解説しています。
改めて、初心者の方は周囲の助けを仰ぎましょう。
まとめ!
今回は、馬の砂浴びについて解説をしました!
砂浴び自体は、馬のリラックスにとても役立つ行為です。
人が乗っている時にやるのは怖いですが、それだけ馬ものびのびしたいという事でしょう。
再度洗う必要こそ出てきますが、出来るのであれば定期的に行ってあげて下さい。
ご覧いただき、ありがとうございました!