正反動を続けたいんだけど、馬が止まっちゃう…。脚は使いたいんだけど、体が跳ねてる中で、馬体から足は離せないよね。どうすれば良いの?
そんな悩みにお答えします!
今回は、正反動で馬が止まってしまう理由と、その対策について解説します!
正反動の継続が難しい理由
結論、正反動の継続が難しい理由は、「進めの指示より、走りにくくしている原因が多いから」です。
極端な話ですが、扶助が1で、走りにくい原因が5あったら、どんな馬だって止まります。正反動は、特にこの走りにくくする原因が生まれやすい乗り方になります。
例えば、以下のようなものになります。
- 背中にどすどす負荷がかかる
- 弾まないように思いきり締め付けられて苦しい
- 拳が上下してハミを引っ張られる
- そもそも揺れで、継続脚どころじゃない
- 乗り手に芯が無い状態で、誘導を求められる
- 乗り手のバランスが後ろに倒れる
- 踏ん張れないから脚が弱い
すごい多いですよね。こんなにあったら、そりゃあ馬も走りにくくなるわけです。
正反動の継続は、まずこのマイナス要素を取り除いていく事から始めていく必要があります。
それと合わせて、継続脚というプラス要素を、強めていく事になりますね。
とは言っても、とんでもなく難しい事ではありません。
正反動での随伴と、乗り手の芯の作り方、鐙の踏み方を覚えてしまえば、このマイナス要素のほとんどが解決できてしまうんですね。
これらについては、解説しているの動画があるので、それらをご覧ください。
正反動を覚えよう!その3:体が跳ねる理由と、随伴の方法 タイミングが重要!正反動や駈歩での鐙の踏み方! 乗馬における、重心とバランスの確認方法(横方向編)あとは、プラス要素の、脚合図を覚えていくだけになりますね。
正反動中の脚扶助のポイントその1:タイミング
正反動中の脚扶助には、2つのポイントがあります。タイミングと、脚の使い方ですね。
まずはタイミングから解説していきましょう。
脚を使うという事は、上方向や横方向にかかとを動かす事になります。そうすると、下方向への力が無くなり、鐙が脱げてしまいます。
なので、正反動の継続をする場合、下方向に鐙を踏むタイミングと、脚を入れるタイミングを明確に分ける必要が出てきます。
こちらの参考映像を見ていただくと、踏んで、脚を入れて、踏んで、脚を入れてと交互に繰り返しているのが分かると思います。
正反動中の脚扶助のポイントその2:脚扶助の使い方
さて、脚扶助の使い方ですが、3つの動きを繰り返して出来ています。
- 鐙を踏む
- 膝上を固定する
- 脚を使う
解説していきましょう。
正反動中に脚を使う際、注意しないといけない事が2つあります。
・徐々に膝をたたんでしまい、重心が上がってしまう
・合図ばかりに集中し、鐙が脱げる です。
それを防ぐため、まずは鐙を踏み、脚の位置をリセットする必要があります。
鐙を踏む事で、重心を落とすだけでなく、脚を下から使う事ができ、しっかり伝わる指示が可能になるメリットもあります。
強く踏む必要はありません。手ごたえ的には、横に倒したペットボトルを踏むくらいで十分です。
ここから脚を使うわけですが、ここでも注意点が1つあります。それは、鐙から足が浮かないようにする事です。
脚を使う事で、鐙に掛かる体重が変わるから、鐙は足から脱げるんです。なので、脚を使いながらも、鐙に掛かっている重さは均等にしなければいけません。
そこで膝上の位置を固定するんですね。膝上の部分をニーパッドに固定する事で、膝下の骨を浮かないようにして、鐙から足が外れていかないようにします。
鞍によっては、パッド部分が機能しないものも存在します。その場合、難易度は上がりますが、太ももの角度を変えないようにして下さい。
一歩ごとに、鐙を踏んで脚位置のリセットが出来ていれば、そこまで難しくはないはずです。
こうして、足が浮かないように対策をした上で、やっと脚を使います。
ただ、ここでも注意してほしいのが、膝下全体を振り子にする事です。足首から先をひねって脚を当ててはいけません。
というのも、鐙を踏んで、膝上を固定した段階で、足はひねってなかったと思います。その状態で鐙に体重をかけたのに、脚を使う段階で形を変えてしまったら、鐙にかかる重さも変わってしまいます。
均等に体重をかけ続ける事が出来れば、脚を使うために足を上げたからって、鐙が脱げる事はありません。
レベルが上がると、先程の参考映像のように、爪先だけで鐙への体重をかけ続け、かかとを馬に入れ込めるようになりますが、最初は基本を確実に覚えましょう。
以上、正反動中の脚扶助の使い方でした。この3つを、何回も繰り返す事で、継続的な合図が可能になりますよ。
まとめ!
今回は、正反動継続と、そのための脚扶助について解説しました!
脚の使い方以外は、他の記事で解説した事ばかりでしたが、それくらい基礎が出来た上で、身に着けるものなんですね。
馬のエネルギーがプラスであれば、動き続けてくれるはずです。動かない場合は、馬か皆さんのどちらかが、それ以上のマイナスエネルギーを作っている事になります。
馬が原因だった場合の対策は、また別にお話ししていきますが、まずは皆さんが、馬にとってのマイナスにならないように頑張っていきましょう!
ご覧いただき、ありがとうございました!