馬が突然走りだした!何かに驚いたみたいだけど、怖いなあ…。臆病なのは知ってるけど、どうやったら落ち着いてもらえるの?
そんな悩みにお答えします!
レッスン中に、馬が何かに驚き、突然飛んでいくのを、物見と言います。
数ある問題の中でも、落馬に直結するものですね。なので、どうすれば防げるのか、悩んでいる方も多くいらっしゃいます。
今回は、物見が起きる原因と、その対策について解説したいと思います!
難しい内容ですが、知ってて損はありません。一緒に覚えていきましょう!
物見をされる原因
結論、物見をされる原因は「人の優先順位が低いから」です。
とても厳しい意見ですけど、本当に明確に言っちゃうと、これなんですね。
確かに、馬は驚きやすく、繊細な動物です。物見の直接的な原因は、馬がちょっとした事を危険だと認識するからでしょう。
ですが、物見は人の手で防ぐ事が出来るものです。
実際、オリンピックでは、観客に馬が驚くと、乗り手の制御不足として減点をされます。
また、障害馬術では、わざと馬が驚くようなバーを置き、それでも人間の言う事を聞くか、調教の成果を確かめる物もあります。
競馬でも、グランプリレベルの馬になれば、大歓声を浴びようが、気にせず走り続けます。
周りの環境以上に、騎乗者に集中しなさいと、指示が出来れば、馬は物見はしないんですね。
初心者の方には、めちゃくちゃな事を言ってると思います。これは馬が調教されてるからだとか、乗り手の技術が違うじゃないかという意見はごもっともです。
ですが、だからといって、物見をするかもしれない馬に、何も対策を知らずに乗り続けるのは怖いですよね。
改めて、知識として知っておきましょう。
解説するので、ぜひご覧下さい。
馬が物見をする理由
馬が物見をするメカニズムについて、お話をしましょう。
まず、おかしな物を馬が見つけます。馬にとって、自分が納得するまで確認した事が無い物は、全て怪しい物なので、人間が気にもしない物にも反応します。
本来、この時点で馬は逃げ出すんですが、人が乗っている時に限り、少しだけ違った行動をします。上の人に対して確認をするんですね。あれ何?大丈夫かな?と言った感じですね。
この時、人の方が明確に「気にするな」と指示をしてれば、馬はそちらに従います。怪しい物が何だか分かってるであろう人間が、大した事ないと言っているなら、言う事を聞いておけば安心ですよね。
ですが、この時、人間が怪しい物に気付いていなかったり、どう対応すれば良いのか分かってなかった場合、馬からしたらパニックなんですよ。
どうしよう、怖い物があるのに、上の人も頼れない…!そして、逃げ出すんですね。
まとめちゃうと、物見を防ぐ方法は、困った時に頼ってもらえる乗り手になるという事です。
どんなに怖い事が起きても、この人に従っておけば大丈夫という、馬にとってのヒーローになれば、物見はされません。
こちらの記事が、参考になるかもしれません。興味があれば、ご覧下さい。
物見をしない馬に育てるには?【結論:上手になるのが一番】物見を防ぐ対策
では、どうやったら、この人なら大丈夫と思ってもらえるようになるんでしょう?
ポイントは5つです。
- 馬より周りを見ておこう
- 馬を、ボーッとさせないようにしよう
- 手綱は張っておこう
- 体重を分散させておこう
- 素早く、正しい判断が出来るようになろう
解説していきますね。
これは簡単な話ですよね。馬よりも先に、危険を見つけて、早く対応するという事ですね。
ただ、自分と馬に対して余裕を持てないと、周りに意識って向けられないんですよね。口で言うのは簡単ですが、実際にやるのは難しいです。
ボーッとしてる所に、突然ショックを受けるから驚くわけですね。何かしらの身構えや気構えをしていたら、少しは軽減されるはずです。
教える人の話を聞いてる時間や、ずっと同じ内容のレッスンなど、暇な時間があるのは分かります。でも、そこで馬をボーッとさせてしまうのは良くないんですね。
ボーっとしてる馬の特徴として、動きにメリハリがなくなり、人間に頭の重さを支えてもらうようになります。だらーんとした状態ですね。なんとなく動いてればいいんでしょ、といった、流れに身を任せるような状態になります。
この状態でショックを受けると、寝ているような状態で驚く事になるので、ビックリして飛んでいくんですね。
わざと休憩させているわけじゃなければ、何かしら指示はしておきましょう。
手綱を短くしておけば、馬が驚いて急発進した時も、体が流されずに捕まってる事が出来ます。
手綱を張ってと言われるのは、この理由もあるんですね。たるんでる時間が、なるべく無いようにしましょう。
手綱を張った状態で、短く持っている時は、指のグーパーで、ハミの掛かりを軽くしておきましょう。ずっと引っ張られっぱなしになると、馬も窮屈になってしまいますよ。
手綱を張って、急発進に備えたら、次は横っ飛びの対策をしましょう。
真横のものに驚いた馬は、体ごと横にジャンプします。この時、お尻だけに体重を乗せていると、ダルマ落としのダルマの様に、その場に落っこちてしまうんですね。
足を深く伸ばし、鐙にも体重を乗せて、体が横に流れても踏ん張れるようにしておきましょう。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
バランス感覚ってどう鍛える?乗馬での重心の考え方! 体重の分散と、スリーポイントという考え方馬が何かに驚いた時、逃げる判断よりも先に人間が指示をする事で、飛んでいくのを防ぐ事が出来ます。
ですが、そんな瞬時に、馬の驚き以上の指示をするのは、よほど自分の判断に自信を持ってないと出来ません。なので、初心者の方には難しいと思います。
逆に、物見なんて、大したことないと思えるようになったら、自分のレベルが上がったなと思ってください。
まとめ!
今回は、物見が起きる原因と、その対策について解説をしました!
最初に言った通り、意図的に物見を防ぐのは、かなり難しいです。
臆病な馬が感じる恐怖を打ち消すくらい、明確な指示をしなければいけないわけですからね。なので、しばらくの間は、自分1人だけでは解決できないでしょう。
まずは、自分の出来る範囲で、レッスンをこなしましょう。
その中で、上手くいってるなという時間が合ったら、その時の自分の感覚に集中してください。
何が良いからそう思うのか、自分がどう体を使ってるのか、自分自身の言葉で身に付けて下さい。
そうやって身についた感覚が自分の武器になり、いざという時に役に立ちますよ!
ご覧いただき、ありがとうございました!