乗馬ではバランスが大事って言われるけど、自分のバランスが真っすぐかって、どうやって確認するの?真っ直ぐ乗ってれば良いんじゃないの?
そんな疑問にお答えします!
「馬に真っ直ぐ座る」も正解ではありますが、実は馬自体が傾いてるという事も有り得ます。例えば左右で足の筋肉の付き方が違うから、高さが変わっていたり、隅角をショートカットしたいから内側に傾いていたりですね。
今回は、乗り手の重心とバランスの確認方法(横方向)について解説します!
なお、前後のバランス確認については、こちらの記事で解説しています。
乗馬における、重心とバランスの確認方法(前後編)バランスを確認するためには
結論、バランスを確認するためには、左半身と右半身で、感覚を別々にしないといけません。
これだけだと難しそうに聞こえますが、実際は簡単なんですよ。例えば座ってる時なら、左のお尻と、右のお尻にかかっている重さが同じか確認できるようになろうという事ですね。
お尻を、左右合わせて「一つの面」にして、「鞍に真っ直ぐ座る」と考えるから、馬の傾きに気付かないんです。極端な話、馬が左に90度傾いていても、鞍にぴったりお尻が付いていれば真っ直ぐになっちゃいますからね。
改めて、左右にかかる体重を、別々に感じ取れるようになりましょう。
お尻だけでなく、左足と右足での鐙を踏む強さなどでも判断できます。体が左に傾いていたら、踏ん張らないと横にずり落ちてしまうため、確実に左足の方が踏ん張ってるはずなんですね。
僕自身は、これを、競走馬に騎乗する事で初めて気づきました。競走馬って、お腹を苦しくして思い切り走れなくなったらいけないので、腹帯を緩く閉めるんですよね。
そうすると、中央にバランスをとれないと、騎乗中に鞍が回転するわけですよ。
案の定、下手くそだった僕は、時速40kmで走ってる最中に、鞍がずれてきたんですね。それはもう、落ちたくない一心で、必死に反対方向に踏み込んだのを覚えています。
確認する際のポイント
ただ、このための前提条件として、自分が中央に座っている必要があります。
基準が中央だから、ズレに気付けるわけですね。そもそも基準が横にズレていたら、傾いても気付く事は出来ません。
騎乗した直後は、あえて鐙を履かず、お尻だけで中央を探ってみて下さい。
そうして、お尻の中央を確認した後に、それをズラさないようにし鐙を履く。これだけで良いと思います。
後々、自分にとっての中央がハッキリしたら、時間をかけずに重心を固定する事が出来るようになります。
鐙をメインにして乗る場合も同様ですね。乗った後、軽くその場で立ち上がってみて、両足にかかる体重を均等にして下さい。
この時、人によっては、均等になる鐙の長さが違う人が居ますが、それは違っていて構いません。恥ずかしい話、僕は左足の方が少し短いみたいで、鐙革の穴によっては1つ~2つ、左の鐙を短くしています。
大事なのは、「鞍=馬の背中」に均等に体重がかけられるかどうかです。鐙の長さを揃えた結果、重心が傾いてしまうなら意味はないですよ。
横のバランスを意識する時期
出来たらこの感覚は、正反動の練習をしている最中に覚えてほしいです。
どんなに弾んでも、体を中央に常にキープ出来ていれば、横に落ちる事はないわけですよ。これが、安心だったり脱力に繋がるんですね。
また、自分が中央に座っていると確信が持てるのに、それでも違和感があれば、馬が傾いているんだなと確認できます。人のせい?馬のせい?と迷う事も無くなります。
馬場馬術の高度な技術では、この応用として、あえて乗り手の重心を横にズラし、馬の重心を横に流す事があります。斜め横歩や、駈歩での輪乗りなどですね。
それも、自分の重心が、馬にどの程度の影響を与えてるのか、把握できてないと出来ません。
バランスの確認は、将来的にも使う感覚になります。地味な内容ですが、とても重要な項目になってきます。しっかり覚えていきましょう。
まとめ!
今回は、乗り手のバランスを確認する方法について解説しました!
バランスって、本当に大事なんですね。
先程、僕自身の競走馬騎乗の経験をお話ししましたが、バランスが横に崩れた事で、馬は思い切り横に流されていきました。競馬のレースだったら、斜行という危険行為になっています。
乗り手自身の落馬の危険にも繋がりますし、馬の走行にも関係してきます。特に駈歩発進など、体を非対称に使う走り方には、顕著に影響が出ます。
ゆっくり走ってる時でも、バランスは意識できるものです。慌てずに覚えていきましょうね。
ご覧いただき、ありがとうございました!