物見をされた場合の対処も大事だけど、そもそも物見をしない馬に育てるには、どうすれば良いの?
そんな疑問にお答えします!
物見をする馬に対して、人間がどう対応するかは、こちらの記事で解説しています。
課題は集中力!物見の原因と対処法を解説!今回は、そもそも周りにビクビクしない馬にするには、どうすれば良いかという点でお話ししていきます!
なお、今回は、具体的な方法論には触れていません。その前段階の内容です。
これは、いきなり方法を伝えた結果、初心者の方が気楽に行うのを避けたいからです。ご了承ください。
結論:上手になるのが一番
結論、物見をしない馬を育てるには、乗り手が上手になるのが一番です。
いやいや、どうやって馬をしつけるかって話でしょ?と思った方もいるでしょう。
ですが、ちゃんと理由があって、こう言ってます。解説していきますね。
「周りを確認させない」は不可能
まず前提として、馬に「周りを確認するな」と言うのは、無理です。
というのも、馬は周囲の異変に気付いた瞬間に逃げる事で、今まで生き延びてきた動物です。逃げるのは、本能なんですよ。
本能を制御するのは、出来なくはないかもしれませんが、基本的には不可能です。
不味い料理を食べさせられて、「不味くない!」って怒鳴られたって、自分の心には、嘘はつけませんよね。
馬は、自分の心に嘘をつく理由もなければ、我慢をする理由もありません。
だから、怖い物が目の前にあるのに、気付かないふりをするのは、まず不可能なんです。
怖さを克服させるためには
では、馬はどうやって、怖さを克服するんでしょう?
答えは、以下の2つです。
- 自分が納得するまで確認して、心の底から大丈夫と思う
- 信頼してる人が大丈夫と言ってるから、それを信じる
納得するまで確認するは、何となく分かると思うんですよ。鼻を寄せて、匂いを嗅いだり、ちょっと触って、反応を伺ってみたりです。
もう1つの、「信頼してる人の大丈夫を信じる」は、要は、「ウルトラマンが来たらもう安心」みたいなものです。
どんなに怖くても、本当に信頼してる人が、「大丈夫、心配ないよ。」と言えば、馬はそれを信じるんですね。
人を信頼してもらうための条件
ただ、これらの方法には、1つだけ、前提条件があります。
それは、人間側が、堂々としてる事です。
自分に指示をする側の人間が大丈夫と言ってるから、馬も大丈夫と思うわけです。もし、「物見して跳ねたらどうしよう」など、乗り手がビクビクしていた場合、それに気付いた馬は、物見の対象を、安全な物と認識しません。
だからこそ、「何ドキドキしてるの。ただの葉っぱじゃん」と思えなきゃいけません。ちょっとばかり馬が怖がる反応をしても、「はいはい、怖かったねー」と余裕を持ってなきゃいけないんです。
その、「なんでこの人、こんなに余裕なんだろう?」という振る舞いが、馬を安心させるんですね。
僕たち乗り手が、そんな余裕を持つには、ある程度上手くなってる必要がありますよね。例えばちょっと跳ねられても乗ってられる。突然走っても対応出来る。それが、馬への余裕を生みます。
だから、タイトルに書いた通り、物見をしない馬に育てる方法は、「人間が上手になる」なんですね。馬をしつける以前に、人間が物見を怖がらないようになるのが、大事なんです。
そのため、物見の改善は、ある程度技術を持った人間じゃないと、行えません。
また、慣れるまでの時間を考慮しないといけないので、1回のレッスン内では難しいです。基本的には、スタッフの方が、時間をかけて取り組む課題になってます。
後程、それを踏まえた上で、それでも方法を知りたいという方への記事は作るつもりです。
ですが、自分が堂々としてる自信が無かったら、慣れてる人にお願いしてくださいね。
まとめ!
今回は、物見をしない馬に育てるにはどうすれば良い?という質問に対して、回答しました!
「周りを見ない」は無理なので、周りを見た上で、大した物は無いと思わせるのが大事です。そのためには、乗り手が堂々としてる必要がありますよというお話でした。
こちらの記事でも話しましたが、本当に、人間に集中してる馬は、物見をしません。
課題は集中力!物見の原因と対処法を解説!すごい派手な障害があろうが、競馬場でフラッシュをたかれてようが、気にしないでいる事は出来るんです。馬術の大会では、その調教も、評価点に含まれますからね。
ただ、馬のリーダーになるには、とても多くの事を理解し、自分の技にしないといけません。
時間はかかりますが、それらはしっかり説明していきます。ぜひ、今後も仲良くしてくださいね。
ご覧いただき、ありがとうございました!