馬って、何歳まで生きるんだろう?長生きする?あと、どれくらいで大人って扱われるの?
そんな疑問にお答えします!
今回は、馬の寿命や平均年齢、年齢ごとの馬の成長について解説していきます!
馬の寿命
結論だけ言うと、2020年現在、最も長生きしたと言われる馬は、62歳まで生きたと言われています。
オールドビリーというイギリスの馬で、1760年生まれの、サラブレッドより大きい品種の馬だったみたいです。
正直、調べてみて僕も驚きました。長生きしても30歳前後かなと思っていたので、その倍も生きるのは、嬉しい事ですが驚愕です。
ちなみに、日本国内の最高記録は、つい先日亡くなってしまいましたが、長野県のスエトシ牧場さんにいた、シャルロットという馬が持っていた、40歳になります。なお、このシャルロットは、サラブレッドとしても世界最高齢でした。
これらの例を除いても、30歳を過ぎて長生きする馬はそこそこ居ます。
僕の知っている馬は、30歳を超えていましたが人を乗せて歩いてました。走ってませんけどね。散歩程度の運動は、逆に健康に良いみたいです。
なので、生き物としての寿命は、30歳半ばくらいまでなのかな?と、おがわは考えています。
平均年齢
では、特別長生きする馬ではなく、馬全体の平均年齢はどれくらいなんでしょう?
種類や品種によりますが、何もなく、健康に生きていれば20代半ば~後半になります。
昔から言われている馬の年齢の計算方法の1つに、年齢×4をするというものがあります。なお、この計算方法だと、さっきの62歳の馬は248歳になってしまいますが、今回は一番簡単なこの計算で話を進めます。
そうすると、25歳で、100歳ちょうどになりますね。年齢的にも、20歳を過ぎたあたりから、よぼよぼしてくる事が多いように思います。
ちなみに、日本のデータになりますが、過去、最高齢でレースに出走した馬は、オースミレパードという馬で、16歳になります。
現在も、競馬を主催する団体によっては、定年というものが無く、オーナーさんの判断によっては、ずっとレースに出し続ける事が可能です。
ただ、多くの競走馬のピークが3歳~5歳と言われており、正直その年齢まで走らせるのも酷かなとおがわは思います。
あくまで、過去の記録として知っておいてください。
馬の成長過程
ここからは、馬の成長過程についてのお話です。
何歳で、何をするのかという、馬の一生を知っていただければと思います。
馬は、生まれてから2時間程度で、自分から立ち上がります。
立ち上がった後は、牧場スタッフの方の補助もありますが、自分でお母さんのお乳を探すことが出来ます。なので、歩く事も出来るようになります。
また、1晩も明ければ、軽くウキウキするくらいには走れるようになります。とても成長は早いです。
そこからは、牧場に放され、体を大きく使って走る事や、仲間とのコミュニケーションを覚えていきます。
1月1日になった段階で、誕生日がいつであろうと、馬は1つ歳をとります。
競走馬の場合、早ければ、既に、買い手がついています。1歳の半ばからは、育成牧場という施設に預けられ、人を乗せる訓練をしていくようになります。
生まれた当時は100kgなかった体重も、この頃には300kgを超えています。気持ちはまだ子供ですが、大きい馬は、成長した小柄な馬より、既に大きくなっていることもあります。
2歳になると、競走馬は、関東は茨城県、関西は滋賀県にあるトレーニングセンターという施設に預けられ、今度はレース用に体を鍛える訓練を受けていきます。
早い馬は、2歳の5月終わりから始まる新馬戦にて、デビューをします。本当に早いですね。
ちなみに、乗馬の競技馬も、この辺りから馬術の訓練が始まります。
ただ、馬術の場合、実際に活躍するのはもっと後になります。乗馬で使う筋肉と、競馬で使う筋肉は違うので、この段階から体を作り始める、という事ですね。
馬によっては、競走馬としてのピークを迎える年齢になります。
3歳限定戦と言われるレースが多数存在し、競馬のレースの中でも特に有名な、日本ダービーなどもそれに該当します。
雄、雌ともに、1年に3回、チャンピオン決定戦のレースがあり、その全てで優勝した馬は三冠馬と言われます。
4歳以上になった競走馬は、まとめて古馬と呼ばれます。既に古いと言われてしまうあたり、馬のピークの早さが分かります。
早い馬は、既に引退の話が出ます。子供を残す準備をしたり、乗馬の馬として働けるようもう一度訓練をし始めます。
女の子の馬が、子供を産めるようになるのもこの辺りからです。なので、このあたりから、馬は大人といっても大丈夫でしょう。個人的には、もう少し歳を重ねても良いような気がしますけどね。まだ可愛い盛りです。
精神的にも大人になってきて、接していて楽しい時期です。人間の成長も同じですが、成長を実感できる時期が、一番「育ててるなー」という実感を持てます。
馬の骨格が完全に完成するのが、これくらいの年齢になります。
じゃあ今まで、育ち切ってない馬を走らせていたのかという話になるんですが、そうではないんですね。これは、競馬と馬術の違いが関係しています。
馬術の場合、馬の力を最大限に引き出すため、あえて人間が負担になる場面が存在します。
ただ腕を折り曲げる運動をしているより、ダンベルを持って運動した方が、力を出して踏ん張るじゃないですか。なので、それに耐えうる体を作っておかないといけないんですね。
競馬の場合は、乗り手には馬の邪魔をしない事が求められます。
なので、馬術に使う馬レベルで負担をかけないから、レースに出すことが可能になってます。事実、3~5歳の方が、全体的にタイムが早いですからね。
この頃になると、競走馬の多くが、能力のピークを迎えています。
とはいえ馬によっては、8歳でグランプリのレースに勝ち、チャンピオンになった馬もいますからね。活躍する馬は活躍します。
また、馬術の世界では、むしろここからが本番です。なんといったって、オリンピックの馬術競技に出る馬は、8歳以上という制限がありますからね。やっと世界に羽ばたく時です。
長く活躍する馬は、15歳過ぎくらいまで現役で活躍します。ベテランの馬は、逆にライダーを助けたりすることもあるんですよ。
それぞれの活躍の機会が終わると、あとは牧場などで、のんびり余生を過ごします。
ただ、事実として伝えると、必ずしもすべての馬がここまでしてもらえるわけではありません。現状、幸せにしてくれる飼い主が見つかる馬も少なく、馬業界全体の課題として、引退馬支援というのが進んでいます。
ここまで大事にしてもらえれば、馬も嬉しいですね。
まとめ!
今回は、馬の寿命と平均年齢、一生の成長過程についてお話ししました!
いかがでしょうか?少しでも参考になる部分があれば幸いです。
昔から、馬と人間と一緒に暮らしてきました。こうしてスラスラと話していくと、人間の為に頑張ってくれている動物なんだなーと改めて感じます。
身近な馬だけでも、優しく接してあげられると良いですね。僕としても、そんな馬の魅力を、もっと多くの人に伝えていけるよう、頑張っていきたいと思います。
ご覧いただき、ありがとうございました!