「速歩!」って言われても、何をどうしたら、発進なのかが分からない…!とりあえずキックすれば良いの?準備は?
そんな疑問にお答えします!
いきなり「速歩!」と号令を出されても、初心者の方は何をどうすれば良いのか分からないと思います。
そこで今回は、速歩発進の際に気を付けるポイントについて解説していこうと思います!
速歩発進で大事な事
結論だけ言うと、速歩は、脚合図より、事前の準備が大事になります。
え、正しいやり方があるんじゃないの?って思う方も多いと思いますが、個人的に、速歩については、「こうしてこうしてこう!」みたいな、明確な指示は必要ないと思います。
駈歩は必要なんですよ。速歩発進との違いを明確にしないといけませんし、馬のパワーを上方向に持って行く必要がありますからね。
なんですけど、速歩の場合は、事前に馬が準備が出来てれば、発進!って指示をしなくても、軽い合図で走ります。特に走らなくても良いのに、勝手に走り始めちゃう馬って、教わってる施設に1頭くらい居ると思います。その子に「発進!」って合図、しませんよね?
ただ、そうは言われても、馬がどうなってたら、速歩を出せる状態なのかわからない方もいるでしょう。
ここからは、発進前に、確認するポイントを確認していきましょう。
発進前に確認するポイント
速歩発進をする前に、確認してほしい事が3つあります。
- 馬の行く気の確認
- 飛び出ちゃった時用の準備
- 前との距離
解説していきますね。
例えば、馬がパワー100になったら、速歩を始めるとするじゃないですか。
この時、準備の段階で、どれくらいのパワーを溜めておけば良いのかという話です。
仕方ない事なんですが、初心者の方の多くって、常歩の時は0なんですよね。
で、速歩よーいって指示が入ってから、慌てて80くらいまで持って行こうとするけど、馬が反応しなくって、結局出遅れる、というパターンが多いように思います。
事前に何も準備をしてないって事は、速歩よーいの号令から、発進の号令のわずか数秒の間に、馬のエネルギーを100まで持って行かなきゃいけないという事です。
それって、なかなか難しい事だと思います。初心者のうちって、脚にそもそも反応してもらえないし、だからといって雑にキックや鞭などを使えば、馬は飛んでいきますからね。
速歩中だけでなく、常歩中にも、馬のエネルギー量というのは気にした方が良いと思います。そうすると、いつもより元気だなっていうのも、すぐに分かります。
軽く合図をした時の反応や、手綱にかかる口の重さなどで、手応えを確認できると良いですよ。
動かない馬にどう動いてもらうかは、別の記事で解説しているので、そちらをご覧下さい。
どうして動かない?重い馬の動かし方は?原因と対処の方法速歩に限らず、ペースアップを馬に求める際、速すぎた時の対策はしておくに越した事はありません。
「えいっ!」ってキックをしたら飛んでいっちゃう…と思うから、合図が出来ないって方は、少なからず居ます。そうなった時用の準備をしておきましょう。
例えば、手綱を短く持つ、体を後ろに仰け反らせない等ですね。詳細は、こちらの記事をご覧下さい。
加速に置いてかれる理由と、安定する方法!(姿勢編)ただ、もう一つ意識してほしい事があります。それは、手綱を全力で握りしめない事です。
これから走って!という指示を出してるのに、口を全力で捕まえてしまってたら、馬は走れませんからね。
極端に拳を開く必要はありません。握り締めすぎなければ大丈夫です。
素直に言う事を聞いてくれたら、そのまま楽にしてあげて、前に進む事を許してあげましょう。走り出していったら、拳を握って捕まえて下さい。
馬の環境、人の環境が整ったら、次は周りの環境ですね。
加速発進をする際に、特に気にしてほしいのが、前の馬との距離になります。
理由は2つあります。蹴られる可能性があるから。乗り手への不信感に繋がるからです。
蹴られる可能性は、何となく分かりますよね。お尻に近づかれた馬が、嫌がって蹴りに行く事があるので、近づかないようにしましょうという話です。
問題はもう一つですね。
前が渋滞しているにも関わらず、発進の指示をされたって、馬も進めません。ああ、この乗り手は周りを理解できないんだなという、不信感にも繋がります。
複数頭で同時に行うレッスンでは、周りの馬に合わせた方が走りやすいのは事実です。
ですが、馬が走らない原因が距離にあるわけではないので、しっかりと間隔をあけて走らせましょう。
まとめ!
今回は、速歩の発進について、確認したい項目をまとめました!
馬の流れに乗って、速歩に「ただ乗ってる」のは簡単ですが、僕たちが、速歩を「させる」のは、少し準備が必要です。
難しく感じる事はありません。車の発進も、慣れたら意識せず出来るようになります。
最初は一つずつ、位置や手順を確認していきますが、気付いたら、いくつも同時に処理できているものです。
大事なのは、やり方を自分の感覚で整理できることです。焦らず、一つずつ確認して、形を覚えていきましょう。
ご覧いただき、ありがとうございました!